20Dec

乃木坂&欅坂に続く第3弾の坂道シリーズとして『吉本坂46』が、坂道ファンの冷ややかな反応を尻目にスタートして数ヶ月が経ち、デビューを迎えることになりました!
吉本坂46のファ―ストシングル『泣かせてくれよ』・・・発売日は12月26日です!
現在も、テレビレギュラー番組『吉本坂46が売れるまでの全記録』が引き続き放送されており、そちらで「吉本坂の現在」を観ることが出来ます。
ただ、「なぜ?坂道なのか?」の謎に関しては現在も説明がないままです
しかしながら、番組や関連記事などを通じて、吉本坂の戦略のようなものは見え隠れするようにはなってきましたが・・・
坂道シリーズの既存ファンは現在も「引き目線」で静観(でもないかな)しています・・・どうやら吉本坂46は話題性ばかりが先走り、ビジョンや戦略がハッキリしないと映るようですね
ということなので、ここまでで見えてきたそれぞれの「思惑」などを探ってみようかと思います・・・
『吉本坂46』秋元康先生の「思惑」とは?
吉本坂プロジェクトの経緯は、吉本興業の大崎社長から「乃木坂46、欅坂46につづく、グループを吉本でも作りたい」という依頼が秋元康先生にあり、お受けしたとのことですが・・・
大崎社長がアイドルの坂道シリーズに詳しいかどうかはわかりませんが、まず「坂道」と「吉本芸人」を結びつけるなどの企画は考えつかないですよね・・・
せっかく立ち上げたプロジェクトですから、双方ともやる限りには必ず成功させるということは前提にあることでしょう
しかし、それ以上にそれぞれの「思惑」があると思うんですよね・・・
まずは秋元先生の思惑とは何でしょうか?
現在の秋元先生か抱える秋元康プロデュースのビジネスは日本国内のアイドルだけでも、AKB48の48グループ、坂道シリーズの乃木坂46と欅坂46&けやき坂46などの巨大グループからや
デジタル声優アイドルの22/7や小室哲哉、織田哲郎、つんく♂などのプロデューサーと未来の秋元康プロデュースのアイドル部門の一部を担う可能性が高い指原莉乃を加えたアイドルプロジェクトのラストアイドルなどがあります。
2018年には、秋元先生はK-POPにも参戦しています、韓国のアイドルオーディション番組「PRODUCE48」から誕生して、日本のレコード会社との契約も決まったizoneアイズワン
その他には、演劇や歌、ダンスを中心とした劇団4ドル50セントとなど、近年の秋元康プロデュースのエンターテイメントプロジェクトの立ち上げの数は尋常ではないです。
そして、これらはすべては「秋元康プロデュースのコンテンツ」となります。
おそらく秋元先生は、秋元康プロデュースの市場固めを急いでいますね
今年で還暦を迎えましたから、自分の引退時期も逆算して行動されていることでしょう(それにしてもパワフルですよねw)
おそらく、秋元康コンテンツとしての市場固めにおける最終プロジェクトは「お笑い」でいく
・・・ということを以前から決めていたのではないでしょうか?というか興味はあったと思います
秋元先生は興味あることは、すべて形にする人です。
ですから、坂道のブランドを使って、吉本興業に新しいブロジェクト提案を秋元先生の方から逆提案されたのでは?・・・と推測したくなりますww
お笑いというエンターテイメントの業界でのコンテンツ作りとして、吉本興業とパートナーを組むことは秋元康にとって必須条件なのです。
『吉本坂46』吉本興業側の「思惑」

『吉本坂46』を仕掛けるにあたっての、吉本興業側の「思惑」のヒントとして、まずはウェブサイト「ビジネスインサイダージャパン」における、吉本興業の大崎社長のインタビュー記事をお読みください(読まれない方はそのままお進みください)
大崎社長インタビュー記事⇒「吉本はなぜNetflix、Amazonと組んだのか——大﨑洋吉本興業社長が語った9000字」
インタビュー記事冒頭の大崎社長の言葉が「思惑」のすべてだと思われます。
日本独特のソフトパワーがあるとするならば、新しいタレントマネジメントの方法や、コンテンツマネジメントの方法があるはずだし、それを身につければ、吉本は生き延びられるんじゃないかなと思っていました。
つまり「吉本坂46」とは、新しいコンテンツビジネスということですね・・・さらに吉本興業はテレビ以外のプラットホームの構築も模索しています。
昨今のテレビ業界はBPOやSNSなどの関係で、地上波での「表現の自由度」が制限されつつあり、このことはエンターテイメントを追求する側にとっては死活問題になろうとしています
あとは、番組DVDや芸人の書籍に対するロイヤリティの問題ですね・・・既存のレコード会社や出版社の取り分に関しては、大崎社長はこれまでにも戦ってきました
ここでも秋元先生と大崎社長は意気投合したのではないかと思われます
現在、吉本興業はNetflixやAmazonなどの映像プラットホームで、『火花』のドラマ化や松本人志企画『ドキュメンタル』などのバラエティ番組を独占放送しており、日本だけでなく190ヵ国の人々に見られるようになっています
『ドキュメンタル』などは、地上波では絶対無理ですからねw・・・だからこそ、最高に面白い!「最高に面白い」は万国共通なのです。
そしてこれらの試みは、間違いなくコンテンツビジネスの可能性を広げることに繋がります。
大崎社長は、最終的に国産映像プラットホームを創ることを考えています、そのための布石となるコンテンツのひとつが吉本坂46なのかもしれないですね
ゆくゆくは秋元康コンテンツも吉本興業が展開するプラットホームに流れる可能性はあるのではないかと思われます。
ここまでの展開から、秋元康先生と吉本興業の「思惑」とは
『吉本坂46』が戦う場所とは?
坂道シリーズの乃木坂46と欅坂46は、マーケティング理論の「競争地位戦略」に当てはまるマーケティング戦略アイドルです。※「競争地位戦略」については興味のある方はこちらからチェックしてください⇒『競争地位戦略』
同じ坂道シリーズとして吉本坂が戦う市場、もしくは場所とは?
ここに関しては、秋元先生だけでなく大崎社長もいろいろと考えているみたいですが、ひょっとするとここまでの流れ的に地上波にこだわらないかもしれないですね
因みに坂道シリーズの運営や秋元先生が、最初から競争地位戦略を意識して、乃木坂と欅坂を作ったのかと言いますと・・・そうではありません。
乃木坂に関しては、AKBの真似をしないことを徹底したこと。
欅坂に関しては、平手友梨奈という稀代のセンターが現れたことで、お互いのグループはアイドル界で現在のポジションを築きました。
まず乃木坂46ですが、競争原理戦略で言うと現在の乃木坂46のポジションはリーダーになります。
いわゆるアイドル市場におけるシェアがトップということですね
ただ、乃木坂46の結成時からこのポジションにいたのではなく・・・当時のリーダーのポジションに君臨していたのは、AKB48でした。

つまり結成時から数年間の乃木坂46は、競争原理戦略のポジションではリーダではなくチャレンジャーだったのです。
この時代の乃木坂46は、今となっては懐かしい「AKBの公式ライバル」という言葉をモットーに、AKBなどの48グループとの差別化を明確にして、AKBの真似をしないことを意識して活動してきました。
それは「打倒!AKB!」ではなく「戦わないでAKBに勝つ!」を貫いたということになります。
つまり・・チャレンジャー戦略の乃木坂46ですね。
48グルーとの差別化として、初期の乃木坂は私立のお嬢様学校をイメージしたひざ丈スカートの衣装で清楚感を演出し、楽曲も清涼感のある清々しい曲を中心に聴かせる楽曲でファンを確実に増やしていったのです
派手さはないが安定感があるのが乃木坂46であり、現在の乃木坂のイメージ「清楚で美しい」も、乃木坂メンバーの日々の活動の積み重ねから創られたものです。
続いて欅坂46は、競争原理戦略で言うところのニッチャー戦略になります。
秋元先生の欅坂メンバーの最初の印象は・・・「おとなしい」・・・おとなしいからこそ『サイレントマジョリティー』みたいな曲を与えると弾けるような気がしたそうです
そしてその秋元先生の直感の先に現れたのが欅坂46のセンター平手友梨奈です。
欅坂46は、平手友梨奈を中心に楽曲の世界観を表現するグループなのです。

欅坂のイメージとなる「アイドルらしくないアイドル」とは、平手友梨奈の存在が往来のアイドルの概念を破壊したことで囁かれるようになり
平手友梨奈によるアイドル概念の破壊は、アイドルファンだけでなく、幅広い層の支持を欅坂が獲得する要因となっています
ニッチャー戦略とは、リーダーやチャレンジャーが参入できない市場で、専門性と独自性を高めたサービスを提供することで、独占的な市場を獲得して維持していく戦略のことを言います。
欅坂46は、平手友梨奈の存在が自然とニッチャー戦略になったということになります。
ただ少し心配なのは、このまま平手友梨奈が精神的なことの原因により、センターであり続けることが出来るかどうかということですね・・欅坂は常に正念場というリスクを背負ったアイドルでもあるのです。
ということなので、吉本坂46の戦略や戦う場所はどこであろうとも、簡単なことではなく、今後もいろいろある!とういうことです・・・まだまだ試行握語で発展途上中です
吉本坂は吉本坂としての「独自の坂」を見つけ出してほしいですね
以上になります・・・最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。